Time Out
休息
We need to have leisure. We value disconnection from our routines.
Do Nothing
何もしないこと
世界労働人口の25%もの人が、いま燃え尽き症候群(Burnout)を経験しているという分析が、国際疾病分類のリストに掲載されています。
WHO, 2019
成功のステータスを得るために多忙な世界の中で、多くの人はパンデミックによって一時停止と反省を余儀なくされました。世界的な危機に対する不安に対処しながら、従来の生産性を目的とした仕事や暮らしに疑問を抱く一方で、人々は心身を休めるセルフケアを求めるようになっています。
Unstructured Downtime
ジェニー・オデルの本は、人々が「Attention Economy(注意経済)」に抵抗し、自分の時間とウェルビーイングをコントロールすることを提案しています。何もせず、無益に思えるような時間があってもいいのです。
Photo Credit:
Michele Doying / The Verge, 2019
Jenny Odell, 2019
Laziness as Self Care
中国のIT業界では、現在「996勤務」(朝9時〜夜9時まで、週6勤務)と呼ばれる勤務状況が問題視されています。その反動として、時間を節約できる便利な製品やサービスのことが「レイジーエコノミー」と呼ばれていますが、生活を楽にしたり、リラックスすることが、中国のテック業界で働く人々の間で急増しています。
Photo Credit:Alizila, 2019
Solo Camp
たった一人で過ごす「ソロキャンプ」が注目を集めている。誰からも邪魔されず、好きな音楽を聴き、料理を好きな食べ、ゆっくり焚火を眺める。ソロキャンプは、そんな一人の贅沢な時間を味わうことができます。
Photo Credit:Unsplash
Sensory Soothing
感覚を落ち着かせる
ロックダウンの最中、英国の成人は1日のうち40%もの時間をスクリーンの前で過ごしていました。
Ofcom, 2020
デジタル化が加速している時代、スローでアナログな活動の中に休息や喜びを見出すことができます。私たちは依存性のあるインスタントな満足感ではなく、シンプルなライフスタイルや娯楽の中から楽しさと癒しを見つけてます。
Tangibile Pursuits
レゴは、メンタルヘルスの向上を目的に、植物ディスプレイをつくる大人向けのビルドシリーズを発売しました。
Photo Credit:The LEGO Group, 2021
Sensory Rekindling
マインドフル・リトリートの一環として、森林浴体験への需要が増えてきました。BBCとヘッドスペースは、息を呑むような映像と瞑想的なナレーションに加え、「マインドフル・エスケープ」と呼ばれる一連のオーディオ・ビジュアルを提供しています。
Photo Credit:Unsplash, 2021
Biophilic Design
観葉植物や日光など、自然を取り入れた空間設計(バイオフィリックデザイン)の注目が高まっている。人々は自然の中で過ごしたり、植物や日光が目に入る環境下では、幸福度が増したり、生産性が6%高くなるという研究結果も報告されています。
Photo Credit:Unsplash
Fantasy Escape
ファンタジーに逃避する
新型コロナウイルス感染症による外出自粛の影響で動画サービス利用者の74%が「利用が増えた」と回答しています。
Google, 2020
パンデミックによって通常のレジャーが制限されている中、単調な生活からいかに逃れるかが私たちにとって重要課題となりました。今後制限が解放されるとき、フィジカルな環境を求めたり、大勢と共に自身を発散させたいという欲求が再び現れてきます。
Hedonistic Exploration
Flaming Lipsは、コロナ規制の中で無観客でもコンサート体験できる機会を創出するべく、膨らませたZorbポッドの中でSpace Bubble演奏会を連続的に開催しました。また、ミュージシャンがゲームプラットフォーム「Fortnite」の中でコンサートを行い、世界中のユーザーが同時にアクセスするなど、レイヴ文化を再結成して復活させたりしています。
Photo Credit:Flaming Lips, 2021
Virtual Unreality
HoloVistaは、360度カメラを用いて実際の風景のなかを探索できるモバイル没入型ゲームです。ユーザーは建築家となって夢のような豪華な邸宅を撮影します。緑豊かな環境を探索しながら、隠されたオブジェクトを探したり、パズルを解いたり、カルメンの世界の登場人物を知ることができます。
Photo Credit:AconiteCo, 2021
Fantasy Sports
ファンタシースポーツは、実在する選手を選び、自分だけのドリームチームを結成し、実際の試合成績をポイント化して競い合うというゲームです。参加するユーザーは、選手たちの状態や評判などの情報を収集し、分析し、今後の試合成績を予測することを楽しんでいます。
Photo Credit:Unsplash
Invasion of Privacy
プライバシーの侵食
プライバシー侵害・ハッキング・プライバシーパラドックス
「 プライバシーは侵害されていく 」
GAFAをはじめとするあらゆる企業がいま大量の顧客データを活用して、利益の最大化を図っている。それはつまり、ユーザーが意図せぬまま個人データが取得され、不正に活用されるリスクに脅かされるようになったということでもある。私たちの行動はリアル、バーチャルを問わずに一部始終企業から監視される未来がすぐそこまで迫っている。
・SNSアカウントの乗っ取り
・個人情報の売買
・不正な個人情報の取得/活用
・ネットリンチ
Brainwashing
意図しない洗脳
マインドコントール・マイクロターゲティング・エコーチェーンバー・依存・フィルターバブル
「偏った世界にいること」に気付けない
大量の情報に囲まれた私たちは、自分が欲する情報や居心地のいいコミュニティのみを求めるようになっている。企業側はそうしたユーザーのニーズに対して、個々にパーソナライズされた情報を提供することで、私たちの欲求を満たしているように思える。しかし、偏った情報やコミュニティはいつの間にか、偏った価値観を生みだし、ユーザーの判断力や創造性をも奪っていく。そして「自分らしい」と思っていた価値観が第三者に操作されていることも気付くことはない。
・自殺を誘発するリコメンド(ソーシャルゲームを通じて若い世代の自殺が増加)
・善悪の判断基準が崩壊したネット犯罪
・リコメンド依存
・アメリカ大統領選挙での情報操作