「　正しさを判断しにくい情報社会　」

いまや世界的に普及一般化したTwitterやInstagramをはじめとするSNSには、偽の情報すらも恐るべき勢いで拡散させる力を持っている。YouTube、まとめサイトや個人ブログなど個人が気軽に情報を発信できるようになった分、私たちはリアルタイムで世界中の情報を簡単に見られるようになった。しかし、そこで発信される情報の精度は玉石混交となり、嘘の情報や悪意のある意見すらも一種の「真実」として人々に受け止められてしまう事態が起きている。混沌とした情報社会の中で、人々はどうやって「正しさ」を判断していくべきだろうか。

「　アルゴリズムが導く不公平さ　」

私たちのデータはさまざまなアルゴリズムによって分析され、ときに個々のデータは私たちよりも雄弁に私たち自身を語る場合がある。しかし、住まいや出身地、人種、性別、過去のキルや経歴などから分析されるデータは、一種のバイアスをもたらすことは多々あり、そのアウトプットを基に、就職採用や保険ローンといった人生に関わる部分にまで大きな影響をもたらす状況が始まっている。データが主軸となる現在、どのようにバイアスを避け、公平な判断を下すことができるだろうか？

・バーチャルスラム
・人生を変える決断（雇用/逮捕）の自動化
・信用スコアによる負のスパイラル

「　少数の声を無視していないか　」

事業戦略を立案する際、誰もがまず市場機会や市場規模を調査することだろう。市場規模が大きく、グローバルスタンダードな事業こそインパクトが大きく、社会を大きくより良い方向へ変化させる可能性がある。しかし、その検討過程において、見過ごしているものはないだろうか？　大多数の意見だけでなく、少数派の声を取り入れるべきではないか。俗に言う「ダイバーシティ」や「インクルージョン」といった用語も、企業の責任を取り繕うための口実に使われる場合もある。サービスを提供する側は、どのように顧客の環境やスキルに適応するサービスを設計し、提供できるだろうか？

・キャッシュレスを所有できない層（underbanked）の排除
・アクセスできないことによる教育地域格差
・駅の無人化・自動化