｢Human & Values Lab.｣は、人が意識的に大切にしている｢価値観｣を探求することを目的とした研究所です。

複雑化が進み、答えのない現代において、従来の年齢や性別といった属性から分析するような視点だけでは人々の行動や意識を捉えることが困難になりました。

私たち一人ひとりの人生における行動や意思決定は、それぞれの「価値観」に大きな影響を受けています。この「価値観」とは、人が根源的にもつ欲求や本能が、環境の変化や時代の影響を受けて表出してきた行動の拠り所であると私たちは考えています。そして、人々の生活や営みを理解するためには、この多様化する「価値観」を深く見つめることが重要です。

人々は今、経済活動の中で犠牲にしてきた 「人間らしい生き方」を求めて、暮らし方や働き方を大きく変えようとしています。私たちは「人」を誰よりも理解し、変わり続ける価値観を起点に、人が生きるに値する社会のモデルづくりを目指しています。

私たちは、アカデミックに提唱されているフレームや世界のシグナル・トレンドを基軸に、人々の価値観を14個に分類した独自のフレームモデル(Human & Values Model)を開発しました。このフレームを基に、定性と定量の両面からグローバルな定点調査を行い、人々の｢今の価値観｣のカタチを可視化しています。

継続的に観測していくことで、時代における価値観の変遷を追い、来たる未来につくるべき社会やサービスのインサイトを探っています。

これからの私たちは、短期的な成長のみを追い求める姿勢を改め、中長期的な視点で豊かさを考えることが求められています。同時に、目の前の利益のために享受してきた過剰な利便性や効率性が、本来の人間らしい豊かさをつくるものではないと世界中が気付き始めています。つまり、それらを支えるテクノロジーの扱い方も今後見直していく必要があると私たちは考えます。
私たちは人の価値観を分析すると同時に、テクノロジーが人の価値観へ及ぼす影響(Technology Crisis)についても調査・研究を行っています。この２つの視点を持つことが、今後の持続的なビジネス設計には必要になると考えています。

価値観の研究を活動の軸として、共感いただいたパートナー様と共に、様々な活動を行っております。